子育ての秘訣

子育ての『いろは』

こどもの社会性を育てるには・・・

連載2 最初が肝心・我慢できる子

我慢のできる子に育てたかったら、最初が肝心です。次に首尾一貫させることがポイント。

我慢できる子どもが少ない

幼稚園や保育園をはじめとする幼児教育の関係者は「今の子どもは我慢ができなくなった」と口をそろえて言います。日本が高度成長経済を経て豊かになり、子どもが欲しがるものは何でも手に入るようになったからで、決して悪いことばかりではありません。しかし幼稚園・保育園・学校で自分の家と同じ要求をしていては、困ったことになります。持ってきてはならないものを持って来たり、要求が通らないと暴れてみたりする子どもが現れています。

「成長すれば分かる」は間違い

小さい子どもを理屈では説得することができません。そこで泣かれては困ると要求を満たしてやりがちです。「小学生になったら教えればいい。そうしたらきっと我慢できるようになるでしょう」と安易に妥協していませんか?確かに赤ちゃんの時はいいのです。空腹、痛みや眠気など生理的欲求を伝えるすべが他にないのですから。

しかしながら乳児期を卒業したら、しつけを始める時期です。それも最初が肝心です。買い物先で欲しいものを見つけて動かなくなってしまう。そんな事が起こります。そこで妥協して買い与えてしまうか、ねだっても手に入れられないものがあると理解させるかの分かれ道です。

子どもが要求したわけでもないのに、同じような状況を親のほうが招いてしまうケースもあります。たとえば次のような例です。家族のレジャーで外出する際にお菓子を持って出ることがありますね。出発して直ぐに退屈して「何か頂戴」とお菓子をねだるでしょう。そこで安易にお菓子を与えてしまうと、後々「甘いものはおやつの時間だけにしてね」と言っても効果がなくなります。歯磨き指導を受けて、お菓子を我慢させようと思ったときに、苦労することになります。

子どもとの行動は時間に余裕を持つ

我慢のしつけは最初が肝心

たとえ外出であっても「おやつの時間は10時と3時」を守っていれば、このようなことは起こりません。時間でなくても、「口をゆすいだり、歯磨きのできない場所ではお菓子は食べない」というルールでも良いのです。一度決めたら首尾一貫することが大切ですし、大人も一緒にそのルールを守ることが重要なのです。

おもちゃ売り場でおもちゃが欲しくて動かなくなった時も、「おもちゃはお誕生日とクリスマスだけ」と決めて妥協しなければ良いのです。もちろん叩く必要はありませんし、大声で怒鳴りつける必要もありません。動かなければ動くようになるまで待ちます。泣き喚いて迷惑がかかるようならば、抱いて店の隅やトイレなどに移動します。「明日も変わらずに欲しかったら、明日買いましょう」と言えば案外納得するものです。そして2歳前後の子が明日まで覚えていることは、めったにないのです。

私の子ども達はあまり上記のような状況に陥ることはありませんでしたが、長男だけはおもちゃの電車が欲しいと泣いたことがありました。大泣きでほとほと困りましたが、ここに書いたような対応をしたら一度だけで済み、次からはねだることはありませんでした。泣いても無駄と悟ったのでしょう。

一度決めたルールは首尾一貫して守る

親の気分や懐具合で許したり許さなかったりしては、ルールの効き目がなくなってしまいます。一度決めたら例外なく守るようにしていれば、半ば習慣となってしまい、子どもにとっても自然なことになります。話せば分かる年頃になればケース・バイ・ケースの対応もできるでしょう。そうなるまでは親も辛抱が必要です。

でも、前に書いたように最初だけは苦労しますが、後々はとても楽なんです。ここに書いた我慢に限らず「食後の歯磨き」にしても習慣にしてしまえば、口うるさく言わずに済みます。しつけは親子一緒に習慣にするのが一番です。

そのためにも「最初が肝心」ということお忘れなく。

羊(2009/07/15)

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