子育ての秘訣
子育ての『いろは』
こどもの社会性を育てるには・・・
前回の記事「子どもはマンネリが嫌い?」で、子どもは繰り返しが好きだけれども、その事をマスターしてしまうと興味を失うというようなことを書きました。
脳の発達から言っても、子ども時代は爆発的に脳細胞や脳のネットワークが作られ、その後使われない部分が消えていく「刈り込み」が行われるそうです。
したがって同じ動作ばかり繰り返していると、その動作は効率良くできるようになりますが、他の動作の習熟度はそれほど高まらないということになります。もちろん通常の学習は成人してからも行えるのですが、子どもの時のように急速に進歩するということは望めません。
それを考えると、子どもが何かをなそうとしている時に、前もって結果がわかるような働きかけを、大人は慎まなくてはいけないのだと思います。
私たち大人は過去の経験からつい、子どもに不用意な言葉をかけてしまいがち。
「そうしたら、うまくいかないよ。こうやりなさい」
みすみす分かっている失敗をさせまいとアドバイスするのですが、子どもには失敗を通じて学ぶ権利があります。
大人には経験済みのことが、多くの場合に子どもには初めての経験。うまくいかないと分かっていても、どんどん初めてのことをやらせるべきです。
実は私は我が子に「どうしてそう、感動がないかな。私はこれが初めてできたんだからね」と言われてはっとした経験があります。できて当たり前と思ってしまっていることを、ズバリ指摘されたからです。
こうして様々な経験を通じて脳のシナプスがネットワークを結び、将来使われるのに備えることができます。経験が少ないと使えるネットワークも小さくなってしまいます。
子どもにはマンネリは禁物。同じことも違うアプローチの仕方を試みるように手助けしたいものです。
羊(2012/9/12)