子育ての秘訣

親の力向上委員会

こどもの生きる力を伸ばすために

連載9 しつけは奉仕の心を育てること

東京目白にある川村小学校の若林雅子副校長先生は、「自分でできるというところから、勤労や奉仕の心を育んでいく、というのがこのしつけの主要な命題です。」とおっしゃっています。

若林雅子 氏
若林雅子 氏

身のまわりのしつけ

自分のことが自分でできるというところから、手伝いや仕事、そして、勤労や奉仕の心を育んでいく、というのがこのしつけの主要な命題です。


(1)子どもたちのやれるところからやり始める。
(2)子どもたちのやれることを,完全にやらせる。
(3)完全にやれたことに少しずつ新しいものを加えていく。

ただし、今、何ができるのかということをよく見るということが、前提です。できないものと親が勝手に思いこんでいることがよくあります。子どもは親がすることを、自分もしたいと思っています。そうして、子どもが自ら取り組もうとしたことは、どんどんさせていってあげて欲しいのです。

それが、少しでもできれば、認め、ほめてあげる。そのくり返しで、出来ることの幅が、格段にひろがってきます。同時にできることを、きちんとできるまでさせる。ということも大切です。

今の若いお父さん、お母さんに子育てへの提言

しつけの対極は過保護

しつけの対極は過保護です。過保護な親の心を表す言葉に「かわいそう」というものがあります。かわいそうということばで育つものは何ひとつありません。親のかわいそう、の一言で何かに取り組もうとする機会を子どもたちは、失するのです。

外での活動には寒いからかわいそう、我慢を伴う活動には疲れるからかわいそう。寒い中で活動するから寒さに負けない心身が育まれる。疲れることを乗り越える体験をするから困難を乗り越えていくことができる。

しつけとは、常に親の自覚や日々の目配り働きかけを求めるという行為にほかなりません。何よりも親の我慢が必要なのです。

そして、それを乗り越え、我慢し続けたところに、子どもの豊かな人間性がはぐくまれ、親としての最大の喜びが待っている。そのことを信じ続けて子育てに取り組んでいただくことを願っています。

次回は「コミュニケーションのあり方」について考えます。(連載8へ続く)

鼠(2010/8/23)

あいさつは親がお手本を見せる   子どもを賢い子にする法

経歴

川村学園女子大学卒業後、川村小学校で長年、教鞭を取られる。
現在、川村学園川村小学校 副校長

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